WinningTicket’s blog

娘の高校受験(2025年)に向けた記録です

サピックス(中学部)の情報誌から

今回は、サピックス(中学部)の情報誌から印象に残ったことを記載します。

 

サピックス(中学部)にスクエアという情報誌があります。

 

2024年2,3号に掲載されていた、「親子インタビュー」が掲載されていました。

 

タイトルは、

「中学受験では雲の上だった開成高校 努力と忍耐を最後まで貫き、見事合格へ!」

というものです。

 

サマリーを記載すると、

 ①SAPIX小学部に小4から通い、小学部では最下位クラスから最上位クラスまで経験

 ②第一志望の麻布中学は不合格で、第二志望の国立大附属中に進学

 ③内部進学を視野に中学受験終わった後にSAPIX中学部に入室

 ④国立大附属中で内申が取れずに高校受験へ矛先を変更

 ⑤高校受験では渋幕、栄東(特待)、開成に合格、筑駒は不合格で開成へ進学

です。

 

これを今回取り上げたのは、以前、このブログで「高校受験において中学受験者は有利か」というものを書きましたが、そのヒントになりそうなことが掲載されていたからです。

高校受験において中学受検経験者は有利か - WinningTicket’s blog

 

ポイントを記事から抜粋していきたいと思います。

 

●ご本人のコメント

「驚いたのは、SAPIX中学部に入って偏差値表を見た時、開成高の偏差値と自分の偏差値との間に少ししか差がなかったことです。

中学受験時は、開成は雲の上の存在でした。偏差値表を見ていたら、もしかして開成高に行けるかも、中学受験のリベンジしたいという思いが湧いてきたことを覚えています。」

 

年が違うので正確ではないかもしれませんが、開成中と麻布中の偏差値(SAPIX 合格率80% 2023/9)は以下の通りです。

 開成:68

 麻布:61

 

この方は麻布中は不合格だったこともあり、確かに中学受験時は開成は遠い存在だったのかもしれません。

 

高校受験を目指すのは、基本的には公立中の生徒ですが、中学受験をしていない生徒ばかりなので、大量の勉強をしてきた中学受験組が中学入学時に大きなアドバンテージがあるのは至極当然のことですね。

 

この事実はもう少し世の中に広まっても良いのかもしれません。

 

 

●ご本人のコメント

「通っていた中学では課題がとても多く出題されますが、私は期日どおりに提出するのが苦手でした。テストではある程度の点数が取れていたものの課題がぼろぼろだったので、内申が悲惨だったのです。

開成高は内申ではなく、入試本番の成績を重視する学校であることも知り、中学受験の時に比べれば手が届かない偏差値ではないことから、明確に開成高を目指すという気持ちになりました。(中1の夏休み前)」

 

●母親のコメント

「中学に入学してからは、この子はみんなが当たり前にできることができない、と私も本当に悩んでいました。」

 

ここは中学受験の経験の有無はあまり関係ないかもしれませんが、点数以外の要素で中学校の評定を取りにくい生徒が、土俵を変えて上を目指すという道があることももう少し一般化されても良いのかなと思いました。(これは学力がある生徒が前提になりますが。)

 

気づいている人は気づいていますが、高校受験において、「国立私立の難関校、早慶府附属を目指す」ということが一般的ではないですね。

 

学力がありながらこの生徒のように内申が思うように取れずに悩んでいるケースはあるように感じます。その際に、この生徒が取ったような選択肢は。。。なかなか思い浮かばないのかなと思います。

 

 

●ご本人のコメント

「小学生の時はゲームに一切触れたことがなかったので、この世にこれほど面白いものがあるのかと感動しました。

中2になってからもネットゲームから離れることができなくて、勉強をしようと思ってもゲームを始めてしまう日々でした。中2の夏、心底からネットゲームに没頭してしまったのです。夏休み明けのテストで初めて1番下のクラスになってしまいました。」

 

これが怖いところです。小学校時代は親がコントロール出来ても中学生になると段々難しくなりますよね。

 

中学受験にはあまりない、高校受験の難しさはここにあると思います。いくら学力があっても自制ができないと良い結果に結びつかないですね。。。

 

中学受験経験が高校受験で有利と思ってもこの様なことがあるので怖いところです。

 

 

●ご本人のコメント

「このまま怠けていたら人生が大変なことになる、これまで良くしてくれたSAPIXの先生から見放されると思い、どん底まで落ち込みました。

そして、パソコンを手の届かない場所に置き、封印しました。それからは受験が終わるまで一切ゲームをしていません。

そのお陰で勉強時間が3倍、4倍と増え、中2の10月には応用クラスに戻ることができました。」

 

これがなかったらこの合格体験記を書いていないでしょうね。。。この生徒はうまく自制できたと思いますが、自制できずに。。。という生徒も多いように思いますね。

 

 

●ご本人のコメント

「中3の1学期の内申は2がいくつかあり、早慶高やGMARCHなど大学附属校からは嫌われる成績になっていました。学校の成績が振るわなければ振るわないほど、SAPIXで好成績を維持しなければおしまい、という恐怖とプレッシャーの中、ぎりぎりの精神状態で過ごしていました。でも、その恐怖感から、中3以降はかなり集中して勉強に取り組めていました。」

 

自分ごととして頑張れたことは素晴らしいです。

 

 

●母親のコメント

「9月になると休日が1日もなくなりました。SAPIXからの平日の帰宅時間は午後11時を過ぎることも多かったので、私はSAPIXに加えて毎日、学校の送迎もして、息子がなるるべく睡眠時間を多く取れるようにしました。小学校時代は図書館で勉強していたことあり、自宅での学習がはかどらなかったので、SAPIXがない日はお気に入りのカフェなどに連れて行き、付き添っていました。」

 

頭が下がります。。。

 

 

●母親のコメント

「小学校の3年間、中学の3年間と長い受験生活になりましたが、1つの目標に向かって一緒に努力できたことは本当に貴重な経験でした。」

 

中学受験組は勉強面では有利としても高校受験まで受験勉強が続くのは想像以上に困難かもしれません。この方々はうまく乗り切れたと思いますが、「誘惑」「長い受験期間」というのは人によって大きいものになりそうで、トータルで考える必要はありそうです。

 

今回、中学受験をしつつ、高校受験をされる予定の方に参考になりそうな情報だったので取り上げてみました。